マッチ建築設計事務所

本多2

熟成純生食パン専門店 本多
「えっ!本当に……?!」。以前設計させて頂いた、兵庫・姫路の食パン専門店「本多」を、1 周年を機に改装したいとの連絡があった。「前のデザイン好きだったのにな」と思いつつ、リニューアルすることになった。
しかしながら、打ち合わせを進めると、「外観を間接照明に囲まれた温かい感じに」「入り口のガラス部分をもっと大きく」「レジ台の向きを入り口に対して横向きだったのを正面に向けたい」「黒色やリブ材を使いたい」 「パンのディスプレイを増やしたい」と、クライアントからの要望はとても的確だった。
外観の温かな存在感は、商店街を歩く客からすぐに目が止まり、ガラス面を大きくすることで、外から店内が 見えるようになり、今まで以上に客が入りやすい雰囲気を演出する。店内のカウンターは、入り口に正対する方が接客しやすく、客にとっても出入りがスムーズに。また、リブ材を使用し他店との差別化を図り、要所を黒色で締めることにより、上質感を強調した。パンのディスプレイは、一目で食パン専門店と分かるように、本物の食パンを加工したディスプレイを設置した。
1 年経過して色々な改善点に気付き、それを実行するクライアントの熱意は素晴らしいと思う。なかなかできることではない。同じ場所で同じブランドの店をリデザインする、貴重な経験ができたことに感謝したい。
photo:Nacasa&Partners